
[5.5 高円宮杯プリンスリーグ九州第6節 熊本ユース 3-1 神村学園 嘉島町総合運動公園多目的競技場]
神村学園高(鹿児島)はプリンスリーグ九州で連勝スタートを切ったものの、その後4連敗。連敗中の4試合で計14失点と苦しい試合が続いている。
まだシーズン序盤、5月下旬にはインターハイ予選を控えていることもあって、選手起用、ポジションなど試しながらの戦いだ。この日は敗れたものの、エースMF濱屋悠哉(3年)の前線で強さや司令塔・MF永吉飛翔(2年)のサイドチェンジ、MF野邊滉生(3年)の仕掛け、MF軸丸広大主将(3年)の2列目からの飛び出しなど個々が自分の強みを出そうとしていた。
それでも有村圭一郎監督は「わがままにやっている。(自分たちで)気づかないと」。確かにサポートを待たずに強引に仕掛けてボールを奪われるシーンや、受け手との呼吸が合わないような部分が多かった。神村学園のコーチ陣はそれを個性ではなく、「わがまま」と表現する。先制点を奪われたあと、ハイプレスで立て直していた神村学園だが、焦りもあったか、グループワークが減り、CB稲田翔真(2年)の挙げた1点のみで敗れる結果となった。
主将の軸丸は「自分もそうですけれども、(わがままなプレーで)流れが悪くなったりしているので、際のところを大事にしていかなければいけないと思います」と反省。昨年、右SBのレギュラーで今年はボランチ、シャドーのポジションにも挑戦している軸丸は「自分が先頭に立ってやっていかないといけないと思うので、試合でも身体を張ってみんなに見せられれば良いかなと思います。(チームとしては) 一人一人の距離感を良くして、1タッチでパスを繋いでクロスだったり、攻撃のバリエーションを増やしていかなければいけない」と誓っていた。
プリンスリーグ九州は第7節後に中断。その後、インターハイ鹿児島県予選が始まる。軸丸は「次節が最後の試合なので全員でしっかりと勝ちに持っていって、インターハイに良い形で行けるようにしたいと思います」。インターハイ予選ではポジション変更などもありそう。チームとしてやるべきことをもう一度整理し、内容面を向上させてインターハイ予選を迎える。
(取材・文 吉田太郎)
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